ローカルインバウンド:地域密着観光の現状
思いがあっても客観性がなければ、うまくいかない。
いうのはやすし、やるのはかたし。
さて、前回の続きで、
呉服座座長さんのご紹介で池田市の空港・観光課の方と打ち合わせをする段取りになりました。
8,9月あたりの話です。
非常にありがたい機会をいただきました。
最初は意見交換でしたが、様々な会議参加させていただきました。
池田にはこんな魅力がある、こんなスポットがある、パンフレットがある。
などコンテンツはそろっていると思いました。
しかし、話を進めていくと2つの事に出会います。
①本気で池田の観光資源を売ろうとしていない
②顧客目線が一切ない
やや被る事柄ですが、原因の本質が違います。
①本気で池田の観光資源を売ろうとしていない
ある程度仕方ない事かもしれませんし、行政と民間の視点の違いです。
最初の方は、行政の方々と協力しあって事業を進めていく予定でした。
しかし、話を進めていくごとに、
「誰も池田を本気で売ろうとしていない」
という事に気づきます。
市の事業として「外国人観光客向けの観光整備」として行っていただきましたが、
僕らや市役所も「やっている」という形だけに満足している気がしてなりませんでした。
僕らはお金を稼がなければなりません。度重なる売上の立たない時間とお金だけがなくなっていきます。
まだ未熟だったため、行政と同じような動きをしてしまったことを後悔しています。
今思えば、当たり前の話で、僕らは安定するまではまず私利ファースト。行政は違います。
どちらがいい悪いかではなく、お互い着地点が異なります。
②顧客目線が一切ない
「自分たちが魅力的に思っても、観光客側から魅力的なのか?」
次第に、深刻な疑問を抱くようになります。発想がプロダクトアウトだからこそ、出くわす壁だともいえます。
より客観的なマーケティングリサーチが必要でした。
そして、チームとしても海外との繋がりのない人ばかりで、どう呼ぶかを日本で卓上の上で議論しているばかり。
にっちもさっちもいかなくなりました。
以上の2点から、市役所との組む話は自然消滅していきました。
本当に観光客は何を求めているのか?どんな旅行をしているのか?どんな生活をしているのか?どんな人なのか?
観光地(商品)への興味から、次第に顧客への興味を持つようになります。
そこで、僕はメイン顧客で、個人的に親しみのある台湾への出張へいき、国・文化を知ることから出直すことにしました。
インバウンド観光(外国人向け観光)の難しさは、リサーチなどの客観性担保にあるわけです。